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ifの話

「もしも…」っていう空想語ったり、Reality話だったり、絵だしたり

03.彼女の先祖は何なのか。

「私が、魔術師の末裔…?!」
 ラッテは、サイントの仮説に目をむいた。
「お、おい、これはあくまで神話だろ?」
「あの神話は、史実をもとに作った物だという説もある。魔術師も神もこの世界では実在してるだろう?」
 ごもっとも。魔術師は、有名で腕のいい人ならテレビにも出るし、学校でも普通に魔術の授業がある。現役魔術師の先生が来てだ。神と呼ばれしポケモンは、この世界を常に見守っている。何か大きな事件があると、ニュースで会見の様子が放送されたりもする。
「で、でも…根拠はないだろ?」
「そうだね。だから、これから事実を知るべく、詳しく調べようと思うんだ」
 ラッテが静かに聞いた。
「…そうすれば、私の力がどんなものかもわかるのかな?」
「たぶんね。でも、僕なりに考えた答えがある。直感で、君の力がわかった気がするよ」
「本当?」
 サイントは、ラッテの桃色の瞳を見た。
「おそらく君には、人を惹きつけ、人に好かれる力があると思うんだ」
(そこでその発言かい!!)
 ラッテは、ぽかんと口を開けている。特に何かを察したわけでもなく、ただ単によくわからないだけのようだ。
(なーんか腹立つなぁ…よし、ちょっとからかってやるか)
 普段は優しいコロナらしからぬ企み。
「でも、それを裏付ける証拠はないんでしょう?史実がもとって言うのも一説に過ぎないんでしょ?」
「そうなんだ。僕は神話専門の知識までは持ってないから、その辺りはよくわからなくてね…何かいい方法はない物か…」
 サイント、腕を組み考え出す。突然肩からツルが伸びてきたが、コロナによるといつものことらしい。
「そうだ。ラッテ、ちょっと来てくれ」
「何で?」
「いいから」
 言われるままに、像の後ろ側の、少し離れたところにある建物の近くに隠れる。
「…何をするつもり?」
「アイツを、頭がいい年上のイケメンなんて思ってちゃあいけないぞ。年のくせにすっごいガキだからな」
「いや、イケメンとまでは想ってないですけど…」
 とりあえず、しばらくそこで待機することに。
「…………」
 サイントは、まだ考えていた。

「……あれ、コロナ?ラッテ?」
 あれから1時間。ようやく彼は、二人がいないことに気がついたのだ。
「コロナー!ラッテー!どこに行ったんだーい!!」
「おいラッテ、見ろあいつ。あんなにあっちこっち探し回って…あいつ、テクタイト屈指の寂しがり屋なんだぜ。そのあだ名が『となりのサイント』って言ってさー。いっつも誰かの隣にいるから付けられたんだ。家でも、一人で留守番なんかできっこないんだぜ」
 ここぞとばかりに恥ずかしい話を連発するコロナ。ラッテの反応は…
「………」
 寝息を立てていた。
「寝るなぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「コロナ君」
 突如、背後から聞こえた謎の声。
「あ、サイント…」
「こんなところで何をしていたのかな?」
「あ、いや…その、ちょっとトイレに…」
「残念。トイレは反対側だよ」
 本気で怒ったサイント。怖い、主に目が。黒い眼差しで逃げられなくなってしまった。
「…あ、いっけない。私ったらこんなところで寝ちゃった…って、コロナ、なんだかわからないけどボロボロじゃないっ」
 竜巻でノックアウトのコロナ。もはや涙も出ない。
「そうだ、ラッテ。僕よりもっと神話とかの類に詳しい人がいるんだ。ちょうど、コロナのお友達でね」
 チラッとコロナを見る。彼は、話を聞いてブルブルとふるえていた。
「そ、そいつってまさか…」
「そう。彼女だよ」
 彼女とは、一体誰なのか…
 その時、携帯の着信音が。
「あ、ごめんなさい。私のポケータイだわ…。はいもしもし…あ、リエちゃん?…うん…え、本当?リエちゃんと遊ぶなんて久しぶりだね。…うん、明日?多分大丈夫。心配ないよ。…うん、うん。はい、じゃあまた明日」
 コロナの顔は、いよいよ深刻になった。
「リエちゃんて、君の友達かい?」
「うん。ニャースのね。学校でも今年度とか同じクラスだったわ。…というわけだから、明日は予定ができちゃったんだけれど、大丈夫かなぁ?」
「なぁに、心配ご無用。何せ、僕が言う人物も、その『ニャースのリエ』さんだからね」
 うっすらニヤリと笑うサイント。
 何故か恐れをなしているコロナだが、一体何が…?


~あとがき~
書き始めてから約18日。2話目からもうすぐ1ヶ月。ついに第三話でございやす。
…これ、何話で終わるかなぁ?ま、まさか、10話以上とかいいませんよねぇ?((知らん