読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ifの話

「もしも…」っていう空想語ったり、Reality話だったり、絵だしたり

02 まさかの友からの頼まれ事

ルルルルルルッ
「ハイハイっと…もしもし?はい、はい。あ、はいはい…コロちゃーん!」
 電話に出ると、コロナの母はいつもはいはいうるさい。赤ん坊かアンタは!そのコロちゃんって呼び方もやめてくれ!
「んー、何?」
テオブロマさんから電話。あんたに用だって」
 誰だテオブロマって?
 とりあえず出てみるコロナ。
「もしもし、コロナです」
『あ、コロナ。ラッテでーす』
 例の彼女だったようだ。すごい名字だなとコロナ。
「あー、お前か。で、どうした?」
『あのさ、ガーラ神話て知ってる?』
「なんだそれ?似たような名前のチョコなら知ってるが…」
『私も最初そう思ったけど違う。私の能力に関してヒントが手に入りそうだったんで』
 突拍子も無くそんなこと言われても困る。しかし、優しいコロナは何とか答えを探した。
「………あ」
『何?』
「そういえばさ、俺のダチにそう言うのに凄い詳しい奴がいるんだ。明日紹介するよ。場所は、そうだな…王モンド像は知ってるだろ?そこの前に集合だ。時間は、ダチに聞いたらまた知らせる」
『いいの?ありがとう。さすが友達』
 「さすが友達」という言葉にじぃんと来ながら電話を切ると、早速そのダチに電話。
「あー、もしもし?コロナです。…あ、お前か。あのさ、明日予定あるよな?無いなら作ってくれ!…え、ある?それは何よりだ。あのさ、明日お前に紹介したいダチがいるんだよ。…うん、お前の好みっぽい奴。…じゃあ、何時が空いてる?…よし、じゃあその時間に、王モンド像の前に集合だ。5分以上の遅刻は厳禁だからな!…うん、じゃな」

 約束の時間から3分経った。
 ラッテは、像に寄り掛かって二人を待った。
(5分以上の遅刻厳禁って言うから5分早めに着いてみたけど、二人とも来ないじゃない…)
 何だってんだよと言わんばかりに、頬を膨らませる。
 さらに2分後、ようやく二人は来た。
「悪い悪い。あ、こいつがダチのサイント。中学校には通ってないが、すげー頭がいいんだぜ」
「ラッテさんだね?話は聞いてます。よろしくね」
 見るからに頭の良さそうなツタージャだ。
「あ、こちらこそ」
 ラッテに遅れた理由を聞かれるとコロナは…
「いやさ、俺はすぐにでも行きたかったよ。だけど、こいつの仕度がなかなか終わらなくってさ。先に行こうとしたら待って待ってとうるさいんで…」
「何でもかんでも人のせいにするのはいけないよ」
 サイントが、コロナに反論するが、彼は聞く耳を持たない。
「ま、とりあえずこいつはそのガーラ神話も知ってるらしいからさ。安心しろ!」
 サイントは、二つに裂けたしっぽ(通常は三つ)を、だらんと下げた。
そうしても彼は気づいちゃくれなさそうなので、やがて静かに話し始めた。
「ガーラ神話。それは、この島に古くから伝わる伝説なんだ。ある炎ポケモンに化けた神様が、双子の魔術師が行っていた悪事を徹底的に裁くって言う話が有名だね」
「あ、その話知ってます!あれ神話だったんだ…」
「絵本とかでよくあるよな。子供向けの童話にしちゃあ、裁きのシーンとかずいぶんエグいなぁとは思ってたけど、神話とわかれば納得だ。…そういえば、前見た絵本だと、狐みたいなシルエットだったな。ロコンか?」
「あぁ、読み聞かせの時のね。ロコンにしてはちょっと細すぎる気がするけど…」
 と、ここで話が横道に逸れかけた。
「…で、僕が昨日調べた中だと、その今話した話が一番関係してそうだと思うんだ。悪事を働いた双子の魔術師、二人への裁きの内容は、ただ単に二人が深い苦しみの末死んだだけじゃない。その子孫も、二人の罪を抱えなくてはならないという物なんだ。…で、僕が何を言いたいかというと…」
 ここでサイントは、一呼吸置いてから、ラッテを改めて見た。
君がその魔術師の末裔なんじゃないかってこと」
 少しの沈黙が続いた。