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ifの話

「もしも…」っていう空想語ったり、Reality話だったり、絵だしたり

アニポケ劇場 〜髪に留めた君への想い〜

 寮の中、ヒカリは雑誌を前に唸っている。何故かポニーテール。
「…なにやってんだ、アイツ」
 シンジがちょうどそこにいたハルカに聞くと、
「ほら、この前海に行ったでしょ?そのとき間違って髪留め付けたまま海に入っちゃって、髪留めが錆びちゃったんだって。で、新しいの買おうと思ってるんだけど悩んでるんだって」
「…なるほど。そういえば、最近髪型が違ってたけど、そういう事か」
 しかし、たかが髪留め一個でそんなに何度も悩むのか、不思議に思うシンジ。
「女の子は誰でもそうよ。私も、バンダナの色決めるだけでも凄く時間かかったもの」

「よし、良い事を思いついた」
「何の」
 シゲルは、その整った顔をシンジに近づけこう言う。
「シンジ、お小遣い使い果たしてでも、ヒカリの髪留め買ってあげなさい」
「断る。向こうにとっても余計な世話だろう」
 即行拒否。しかし、シゲルにとっては予想通りでの事であって…
「本人からは、すでに断りをえています」
「準備良い!!」
 突っ込んだのは、シンジではなくシューティー。
「でも、変なの選んで嫌われたら元も子もないだろ」
「ハルカに相談すればいいじゃん」
「何が何でも行かせる気か」
「ヒカリもお礼はするってさ」
 別に見返りを期待している訳でもないが、とも思ったが、あの悩んでる姿を見ると、藁をも掴む気持ちだったんだろうと、変に納得。

 というわけで、髪留め選び開始!
 誤解を避けるため、ハルカとはポケータイでのメールでやりとり。
 ところで、覚えてる人は覚えているあの人も、じつはここに偶然来ていたり。
「何だってんだよー、全く。レストランが満席なんて…チクショー、腹減った!!!罰金だ罰金!!…お?」
 ご立腹のジュンが見つけたのは、女の子向けっぽいお店に入ろうとするシンジ。そのためらい方が半端じゃない。
(な、何でこんな所にシンジが居るんだ?!ていうか、思い出せば前にもあーいう店に入ってたよな!あの時はヒカリが居たけど、何てことだ!シンジは、シンジは…!!)
「実はあーいうのが趣味なのかァァァァァァァァァァァァァァァァッ?!?!?!」
「?!」
 突如後ろから聞こえた変な叫び。振り返ると、青ざめた顔のジュンが。
「…お前」
「あ、シンジ」
 やべぇ気付かれた、とジュン。そりゃバレるわな。
 何を言われるか一瞬ひるんだジュンだが…
「ちょうど良い。ちょっと来い」
「?!」
 何故かジュンを盾の様にして店の中にin。
「え、ちょ、ま…何?何事?!」
「俺が一人でこんな店入ってるのを誰かに見られたら、面目丸つぶれだ。頼む、道連れにさせてくれ」
いやいやいやいや!!!!なんかおかしいぞ?!」
 確かに、ジュンみたいな解釈する人だっているものだ。
「ていうか、こんなコトしてまでここに何の用なんだよ!!」
 質問には答えず、シンジはポケータイでハルカにメール。
『今店に入った。髪留め、前のと同じ色で良いよな?』
 送信。
 それらしき物が売ってありそうな場所を見つけたとき、返事が来た。
『OK!ヒカリの髪の色だと、確かにあの黄色いのが似合うかも』
 読み終わるや否や、それっぽい色の髪留めをもぎ取り、さっさと支払い済ませて外に出る。
「…じゃあな、助かった」
 用事を済まし、颯爽と帰るシンジの背中をただ呆然と見つめるジュン。
(……結局何だったんだ…??)

 そして翌日、ヒカリがオレンジジュースを飲みながらぼうっとしている。ちなみに、今日はツインテールだ。
(タイミングつかめなくて一日経ってしまったが、いやこれどう考えてもただのお節介だろ。ま、どのみち今更感満載すぎるし、渡した方が一応は報われる…?)
 自分でもよく分からん心の呟き。
 すると、ヒカリがシンジに気付いた様子。
 餌を乞う子犬のごとく目を輝かせ、お待ちかねの物を受け取る準備は万端の様だ。
(まだ何にも言ってない…)
「……これ」
 ひょいと、髪留めの入った紙袋をひらひら見せてやる。
「ありがとう!!シンジならやってくれると信じてたんだぁ」
 嘘付け、とシンジ。
 だが、ヒカリが受け取ろうとすると、何故かシンジが手を離さない。
「…あの、他に何か…?」
「見返り…」
 へ?と聞き返すと、
「だから、お前のためにわざわざ買ってやったんだ。お礼の一つは無いのかと」
「…わかった、お金が溜まったら返すよ…」
 最初見返りは期待してないとか言ってたくせに何故今更。
 その真意は誰も知らない…


〜あとがき〜
割りと短くて助かった…
シンジも気まぐれ起こすのかなぁ、なんてw
いずれこれがシンヒカ同盟の合作マンガに繋がるのは秘密なのだ((言ってる
ちなみに、作中でジュンが言ってた「前にもこーいう女の子っぽい店に入ってた」というのは、『アニポケ劇場 〜デートじゃない。ショッピングだ〜』での事です。懐かしいだろ☆