思わずワーオ!
何となくとんがり小説。
意味不前提で書きますよぉ!!
げ、またアイツだ。
商店街のベンチに腰掛けているアイツは、最近引っ越してきた「ワオ」って奴。
第一印象は、「鼻持ちならないイヤミな奴」。
あの偉そうな態度、私大ッ嫌い!!
だけど、出会ったクラスメイトには大体声を掛けてしまうのが私の癖で…
「あ、ヤッホー、ワオ」
「やぁアスカ。今日も絶好調な気分」
あぁそうかい。アンタの気分なんて知らないよ。あ、ちなみに、「アスカ」って言うのは私の事。
アイツ、初対面でいきなり呼び捨てしてきたのよ。腹立つー!!
「そうだ。アスカ、今暇?僕と遊ばないかい?」
挙げ句の果てにナンパかよ。最低な男ね。
でもまあ、暇なのは事実だし…
「んー、良いよ」
「ホントかい?じゃあ行こうか」
もし変なコトされそうになったら逃げてやる。
やって来たのは、ライムライトっていうお店。
一見大人のスナック店だけど、実はソフトドリンク専門のカフェバーなのよね。
中に入ると、店内にかかってた曲が聞こえる。
「アスカ。これ、何て名前の曲か知ってるかい?」
「うん。『恋のマジックショー』でしょ」
「もちろん」
何が「もちろん」よ。どうせ知らなかったくせに。
「あら、いらっしゃいお二人さん。仲が良さそうね」
いいえ、全然良くないです。なんて、言えるわけもないけど。
この人はここのオーナー、メルシィさん。
ここがスナック店と間違われる理由の一つが、メルシィさんの雰囲気なりしゃべり方なり。
「今日はストロベリージュースが美味しいわよ」
「じゃあ僕ら二人で」
「ところで、何でここに私を連れてきたの?」
「んー、ここ来るのは初めてだったからさ。一人じゃ心細いなぁと」
他の奴誘えよ。
「ホントは男子とか誘いたかったんだけど、僕友達あんまり居ないから…」
………
「これがいわゆる『孤高』って奴?」
やっぱりウザイ。
すると、メルシィさんがやって来て言った。
「ふふっ、アスカの隣の人は始めましてね。ところで、ちょっと二人の事聞かせてくれないかしら」
来た来た、メルシィさんの相性相談。
でも、聞かせるほどの関係でもないんだよなぁ…
とりあえず思い当たった事を並べてみたけど、大丈夫かこれ。
「アスカって積極的なタイプなのよね。受け身なワオとの相性は抜群よ」
マ ジ で す か 。
え、ていうかうざったいコイツが受?!あり得なーい。
ワオは、飲み干したジュースのグラスを見つめていた。
「…お、もうこんな時間か」
あのあと、流れでここまで遊んでた。気付くともう5時過ぎ。
「じゃあ、僕はそろそろ帰るよ。まだ勉強が残ってるからね。宿題以外の」
知らんわ。
「うん、じゃあね」
翌日、寮の部屋から出ると、
「ニャッ、手紙だニャ」
郵便局で働くネコが、二枚の電報を読み上げる。
一枚目は、
『アスカ!お前と俺の大事な物を賭けて決闘だ!日曜日に孤島で待ってるぜ! ドットより』
またコイツか。毎週土曜日、必ず来るんだよねこの決闘状。
そして、気になるのがもう一枚。
(この前の課外授業サボっちゃったからなぁ…ダグラス先生の説教かな…)
『アスカ、昨日はとても楽しかったよ。また時間があれば、一緒に遊びたい気分。 ワオより』
…え?!
「ニャァ」
と言うなりネコはいつも通りドロン。
ドットからの電報を捨てた(もちろん決闘はすっぽかします)後、ワオからの電報を読み返す。
「何さ、まだ友達でもないのに…軽々しく電報なんか送ってきて…」
「あらー、そういうのを『ツンデレ』って言うのかしら〜」
「ギャッ!!!」
突然後ろから顔を出してきたのは、私の親友兼今この町で一番のモテ子、ミント。
「誰がツンデレよ!!勝手に変なキャラ作んないでよ!」
「もう、照れちゃってー!『男も女も友達』みたいなアスカにも、とうとう彼氏候補が出来たのね」
「ちーがーいーまーすーッ」
ミントはどんどん話を勝手に進めていく。相変わらず…
でも、なんか変なのよね…このモヤモヤした感じ…
〜あとがき〜
Q、何スか、このベタっぽい、しかも中途半端なラブコメ(?)は。
A、いーじゃん別に。
何となく思いついたのよ。
ちなみに、『アスカ』という名前は今書いてるポケダンの次作の主人公の名前になる、かも知れないです(あくまで『かも』)。