ifの話

「もしも…」っていう空想語ったり、Reality話だったり、絵だしたり

第4話 〜先輩はモッテモテ〜

「しかし…」
 今出掛けている親方様の秘書から、探検隊の必需品とやらを貰いに行く道中、ラッドは、
「色違いのポケモンって、話を聞いた事はあるが、実際に見るのは初めてだな」
 ソコラを見て言った。
「アタシも、始めて会った時は驚きました。珍しいですよね」
「そーかな。ただ単に体の色が違うだけだけど…」
「それが珍しいの」
 そのときだ。
「ラッド様ぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
 突子現れた女子群が、ちょうど前にいたナイパーとソコラを思いっきり吹っ飛ばして、ラッドの元にやって来る。
ひでぶっ!」
「あうっ!」
「おい、今は急用だ。後にしてくれ」
「ハーイ!」
 妙に素直な女子群は、ぞろぞろとずらかる。
「さて、じゃあそろそろ…」
「ラッドさーん!!!!!!!!!!」
 さっきとは別方向から聞こえた声。途端、水色の何者かが、ラッドめがけて飛んでくる。
 ちなみに、その方向にいたのがソコラのナイパーだった訳で…
ひでぶっ!!」
「あうっ!!」
「…また飛ばされてるよ、あの二人…」
 だが、そんなのお構いなしのチルットの彼女。
「ラッドさん!こんなところで何してるんですかッ?!」
「…急用だ。新入りのな」
「…へ?」
 目をやると、見かけない女の子が…
「あ、この二人ですか?」
「正確には三人。お前が吹っ飛ばした子だ」
「へ??」
 よく見ると、なるほど。リオルとマリルの他に、イーブイも居た。
「へぇ…って、色違いだぁぁぁぁぁぁぁ!!始めて見たぁ!ミナモ感激!」
「落ち着けミナモ」
 あぁ、と思い出したラッド。
「コイツはミナモ。つい最近うちのギルドに弟子入りしてきたんだ」
「よろしく!いやぁ、まさかこんな早くに後輩が出来るとは…」
 うっとりした様子のミナモ。
「さ、そろそろ戻った方が良いんじゃないか?今日も豊穣の森に食料調達しに行くんだろ」
「あ、そうでした!では、失礼しまーす!!」
 ミナモはぱっと飛び去っていく。
 そんな様子を見ながら、ソコラがアラゴに聞いた。
「…アラゴ、ライバルがたくさんだね」
「うん、でも、だからって負けられないわ!」
「え、何、どー言う事?!」
 まだ知らないラルに、そのことを話すと、なんか目をキラキラさせて「あたしも協力する!」と意気込んだ。
 その様子を少し遠くで見ていたナイパー。なんだか悲しそうな顔をしていた。

 さて、そんなこんなで着いたのは、とある丘の上。
 あそこだ、とラッドが指さした方には、ニャルマーの後ろ姿。顔は見えずとも、何となく美しい雰囲気がする。
「アメリ。ギルドに新入りが入ったんだ。バッジ保管庫を開けてくれないか?」
 アメリと呼ばれたニャルマーは、一瞬ラッドの顔を見て微笑んだが、隣にいたラルを見るなり、突然何かをぶん投げてきた。
 が、ラルの素早さは天下一品。ひらりとよける。だが、問題はその後ろ。
ひでぶっ!!!」
「あうっ!!!」
「まさかの三回目?!?!」
「二度ある事は三度ある…」
 哀れ、ナイパーとソコラ。
「あ、ごめんなさい!リオルとかルカリオを見るとトラウマが蘇って。つい手が動いちゃうの…」
「いえ、あたしは大丈夫なので、謝るなら二人に…」
「本当にごめんなさい」
 大丈夫、と起き上がる二人。だがナイパーの額からは血が流れてる。ソコラもちょうどしたにあった石で、背中をケガしている。全くもって大丈夫じゃない。
「やだっ!血!!すぐにギルドに戻らなくっちゃ」

 ナイパーはともかく、救急箱にお世話になるのは本日二回目のソコラ。
「今日って仏滅?」
「残念。大安」
 それなのに、と言いたげなソコラ。
「保管庫から探検隊バッジ貰ってきたよー。あとトレジャーバッグ」
 アラゴが持ってたのは、皆さんもお馴染みの、あのバッグとバッジ…と思いきや。
「バッジの羽、あたしが本で見たのとちょっと違う…」
「あぁ、最近はバッジも特注のが増えてきてるからな」
 ソコラ、バッジを眺めて何やら考え中。
「知ってるか?このバッジを8個集めると、ポケモンリーグに挑戦できるんだ」
「それは人間界のだろ。このバッジは一個持ってるだけで十分」
 そこへ、親方様登場。
「チーム『エアロック』、今から君たちは正式に探検隊となった。明日から仕事、頑張って。詳しい事はチーム『シュバルツ』やミナモ、アメリなどに聞いてね」
 エアロック、彼女らは、今後どのような探検隊になっていくのか…?!



〜あとがき〜
最後のくだりって難しい。
まあ、いつもより短めな気がしなくもないが、無事完成です。
タイトルは、もうほとんど思いつかなかったので…
これからも頑張ってきます!では!!!