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ifの話

「もしも…」っていう空想語ったり、Reality話だったり、絵だしたり

アニポケ劇場 〜夏だ!海だ!だから何だぁ!!〜

「…夏か〜」
 アイリスが、真っ青な空をバックに鳴る風鈴を眺めながら呟く。
「こんな暑い日は、海にでも行きたいなぁ…」
 その一言に大きく反応したデント。
 彼の頭の中に、アイリスと二人で海を楽しむ光景が浮かぶ。浜辺でおいかけっこ…
(これだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!)
(なんてわかりやすい人…)
 シューティの呆れた目にも気付かず、早速行動開始。
「ねぇ、アイリス。海に行きたくはないかい?」
「え、分かる?ちょうど行きたかったの!」
「ようし、なら明日一緒に行こうじゃないか!」
「やったー!!」
 その様子を見ていたシューティ。たまたま近くを通りかかったシンジとシゲルに告げる。
「二人とも、デントさんが明日海に連れて行ってくれるって」
「ホントか?」
「ようし、早速サトシ達にも話してくるよ!!」
 そう言うが速いが、シゲルは走り去っていく。
「…ホントにそう言ってたのか」
「いや。デンアイが許せなかったので」
「おい」
 仕方ない、とシンジは、デントの元へ行く。
「明日海に行くらしいですね」
「えっ?」
「そうなの!」
 何故かアイリスが返事をする。
「デントのことだし、俺らも連れて行ってくれるんでしょう?」
「い、いや…」
 これはデントとしてはまずい事になった。アイリスとのランデブー計画が台無しになる。
「シンジ、何言ってるのよ」
(よ、よし、アイリス、言ってやれ)
「そんなの当たり前じゃなーい!」
「やはりな」
?!
「おーいデント!明日海に行くんだってなー!」
「え、そうなの?!じゃあ水着の用意しないとかもー!」
 いつの間にか、ウワサは広がっていた。こんな所にまで…
「デントー、寮の人みんなで海に行くって言う話を聞いたんだけどー?」
「私たちバイトも一緒ですかー?!」
「な、何で管理人(スペ)やバイトさん達にまでー?!」
 だが、ここで断ったらデントの信用はガタ落ちだ。アイリスにも嫌われる事間違いなし。
 しかし、アイリスとのランデブー計画を捨てるわけには行かない。
「…みんな!!!」
「?」
 デント、遂に決断の時が…
「………明日に備えて、準備しておいてね」
「イェーイ!!!」
 後にデントの顔に浮き出る血管と涙を見、その理由を知る者は、シンジとシューティの他いなかった。

 そんなこんなで翌日。
「そうだ、海へ行こう!」
「すでに行く途中だ」
 はしゃぐヒカリに容赦なく突っ込むシンジ。見た目楽しみじゃ無さそうだが、
「シンジ、海に着いたら何やる?」
「え、泳いだりスイカ割りしたり海の家行ったりそれから…」
(わあぉ、ハードスケジュール)
 そこへシューティが。
「じゃあさ、スイカ割りでどちらが綺麗に割れるか勝負しないかい」
「それ絶対アイツ(サトシ)に吹き込まれただろ」
「正解」
 でも勝負はすることにしたシンジ。
「…じゃあ、早速行くよ〜…」
「おぉー!…ってどうしたデント。浮かない顔だな」
(そりゃそうだ)
 溜め息混じりのデント。だが、次の瞬間思考回路が廻った。
(そうだ、みんな浮かれてるから、そこから離れてもすぐには気付かれないはず。だったらこっそりのけだして、アイリスに気持ちだけでも伝えよう!!)
「よぅし、頑張るぞー!!ラムパルドー!」
「おぉ、急に元気になったぞ!」
(どこまでもわかりやすい…)
 バイトさんが運転する車に乗って、いざ海へ。

「さぁ皆さん、とうとうお待ちかね、海に到着ですよぉおおおおおおお!!!」
(多分この人が一番待ってたんだろうな…)
 はしゃぐデント、それにつられてさらにはしゃぐその他の人。
「じゃあさっそく泳ごうぜぇえええええ」
「ちょっと待ってよ。着替えが先でしょ!!」
 てなわけで。
「…そういえば、カスミ達は新しい水着買ったんだって」
「『達』って事は、他の奴らもか?」
「そうみたいだぞ。ちなみに俺も…」
 そこへシゲルが、ニヤニヤしながらシンジに近寄る。
「だってさ。てことはヒカリも新しいんだろうね」
「…何故ここでそこに入る」
「だって、気にならない?ヒカリちゃんって、一部を除いて結構ナイスバディだと思うけど」
「一部ってなんだよ。つーかさっさと着替えろヘンタイケメン
 こんなところで、『ナルシゲル』や『バカセ』に続く、シゲルの新ニックネームが出来た。

 着替えも終わり、今度こそ泳ぐ!
「おぉ…海って人生二度目だぁ」
 管理人もやって来た。もちろん着ぐるみは脱いでいる。
「…ていうか、管理人の人間の姿、始めて見た気が…」
「オマケにスク水かよ」
「いーじゃん。もともとこーいう所にはあまり来ないんだよ」
 すると、シューティがシンジに駆け寄る。
「お待ちかねの人が来たよ」
 見ると、なるほど、ヒカリがいる。
 水色のフリルが何とも可愛らしい。
「…で?」
「『で?』じゃないよ。なんか思わないのか?」
「………別に」
 この二人の関係はホントにつかず離れずで、見てるとなんだかもどかしいのだ。
 おそらくシゲルも、そのもどかしさに耐えられないが故に、あんなに一生懸命なのかもしれない。
(微妙に赤面してるよこの人。もーちょい素直になれないのかな)
 そこへ、サトシが大張り切りの猛ダッシュでやって来る。
「よぉし、泳ぐぞぉおおおお」
「待って!」
 さらにハルカ。何か言いたい事がある様だが…
「あの、ここまで来るのにおなか減っちゃったから、スイカ、食べない?」
(どうせまたすぐ減るくせに…)
 シューティは内心突っ込む。
「よし、じゃあまずは腹ごしらえだ!腹が減っては戦は出来ないからな!」
(どうせまたすぐ減るくせに…)
 シゲルも突っ込む。
「じゃあ、今日はもう食べられないくらい食べよう!」
「どうせまたすぐ減るくせに…」
「シンジ!そこは例によって黙ってて!!」

 てなわけで急遽スイカ割り大会。
 そういえばシンジは、こんな対決をシューティから受けた様な(サトシに吹き込まれただけだが)。
「早速対決したいんだけど、スイカ、いくつあるの?」
「えっとね、5個かな」
「多いッ!!!!」
 最近シンジと一緒にいることが多いからか、シューティのツッコミにも磨きがかかってきた。
「いやさぁ、ハルカやサトシはいっぱい食べるだろう?」
 にしても5個は少し多いのでは…と聞くと。
「バイトさんも結構良い食べっぷりらしいから」
「もういいからさっさと割るぞ」
 早速シューティVSシンジの、スイカ割り対決が開始。
 どちらが綺麗かつ的確にスイカを割れるかという勝負。判定が難しそうだが…
「直感でタケシが頑張ってくれるよ!」
「いやそれ普通にダメだろ」
 不安な気持ちを抱えたまま、まずはシューティから。
「なんかかけ声とかすれば気合い入るんじゃないの?」
「なるほど。具体的にはどんな?」
「う〜ん、『ほんにゃらぺ』とか『みょいせ』とか」
何語だよ
 とりあえず無言で割る。
「………」
 審査員(タケシのみ)が確認すると…
「な、割れてない!」
そこまで力ない…」
 そこへシンジ、割り切れてないスイカを素手でバキッと割る。
「…………………」
「……参りました
 すると、今度はカスミが。
「アタシもやりたいんだけど、男子二人くらい貸して貰いたいんだけどー!」
 というわけでデントとタケシをセレクト。決めたのはもちろん年少組。理由は、我が身の安全確保のため。
 そして、準備が完了。
 なんと、デントとタケシの頭の上には、スイカが乗せられ、ひもで固定されている。
「危険すぎるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!」
 カスミ、何てことを考えてるんだと言わんばかりの叫び。
 その後、スイカ割りは無事終了し(さっきのはどうやって?!)、割ったスイカは、スタッフが美味しくいただきました。
「そういえばさ、スイカと人間の頭の密度って、同じくらいらしいよ」
 突然シゲルがそんな事を言うから、男子年少組は、口の中のスイカの種を思い切り吹き飛ばしてしまった。
 そしてその種は全てタケシの顔の元へ。
(なんで三方向から一カ所に集まるんだろう…)
「……じゃあ、人間の頭もこの棒で打てば割れるか?」
「ちょっ、シンくんストォォォォォォーップ!!!!!!

 一休み後、海で遊ぶ。
「シンジ君。水着と聞いて何を思い浮かべる」
「何だ急に。特に何も思わんが」
 舌打ちするシゲル。
「何で思わないんだ!!君はそれでも健全な思春期男子かッ!!!!」
「健全な思春期男子がどんな想像をすることを期待してたんだお前は!」
 その様子を見ていたアイリスとシューティ(何で一緒に居んの)。
「最近あの二人の会話に年齢制限付けた方が良いんじゃって思う」
「同感」

 すっかり夕暮れ。一部の人を除いて、海の家でかき氷やら何やらを食べている。
「しかし、ここにいる奴の方が少数派だよな」
「ほとんどラブラブモードだもんねぇ…リア充は爆ぜればいい
「シンジはヒカリ誘ったりしないの?」
「誘えるかアホ」
 そんな頃、デントは遂にやるべき事を果たすべく立ち上がる。
「アイリス、実は、前々から君に言いたい事があってね」
「何?」
「実は、僕は君…」
「君…あたし?」
 後もう少し。だが、こんな時決まってやってくる者と言えば…?
「アイリスとかき氷食べたいんだってさ」
シューティ?!?!?!
 シューティ、昨日に引き続き妨害が徹底してます。
「こら、シューティ。せっかくの良い所を邪魔しちゃ悪いだろう?」
 シゲルとシンジもやってきた。
(そ、そうだそうだ!)
「でも、一人より二人って言うし…」
(何てらしくない言い訳!!!!)
「…それもそうだな。てなわけだから二人も…」
「食べる食べるーッ!!」
お、おのれっ!!リア充徹底妨害連盟『SSS』めぇ!!!!
 もちろん三人がそんな組織をつくってるわけないのだが。
「皆さーん、そろそろ帰りますよぉ!!」
 バイトさんの声がする。
 頑張れデント。いつかきっと、チャンスは来る!!



〜あとがき〜
何ですか最後のくだり。
とまあ、今回は海をテーマにデンアイ風で書いてったけど。
やっぱり主役はシンジ含むライバル組なのさ((
いやしかし、何とかできあがりましたぁ…
もう一つも頑張って書きますので、待っててください。
…秋はいつから書き始めよう((