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ifの話

「もしも…」っていう空想語ったり、Reality話だったり、絵だしたり

アニポケ劇場 〜陸・水・空のポケモン達〜

 5月6日。ゴールデンウィークの最終日だ。
「せっかくの最終日だ。みんなでどこかに出掛けようよ!」
 こういう提案をしてくれるのは、いつもデントだ。
「あ、良いわね!あたし、水族館に行きたいなぁ!」
 とカスミ。
「あたしは動物園が良い!」
 ヒカリが言う。
「う〜ん、どちらか片方しか行けないからなぁ…」
 デントが、気まずそうに首をかしげる。
「絶対に水族館よ!水ポケいっぱい見るんだから!!」
「動物園よ!これは絶対に譲らない!!」
 ケンカ開始。本気で怒るとリングマレベルになるから、無駄に声はかけられない。
「ねえ、サトシはどう思う?水族館の方が絶対良いわよね?!」
「シンジ!動物園の方が良いわよね!何とか言ってよ!!」
「なんでこっちに振るんだ!!」
 サトシとシンジの声が重なる。
「………全部行け、ないか…」
「二つが組み合わさった様な、都合の良い所があるわけでもないし…」
 シューティとシゲルも、頭を抱える。
 すると、ハルカが口を開いた。
「あるよ」
 全員がハルカの方を見る。
 ハルカは、最新のガイドブックを見せて言った。
「ほらこれ。ポケモン楽園だって。陸に住むポケモンも、水中に住むポケモンも、おまけに空にいるポケモンも飼育されてるんですって!!」
 まさかここまで都合の良い場所があるとは…
 みんなの意見は一致した。
 さっそく、そのポケモン楽園へと向かうことに。

「さあ、着いたぞ!!ポケモン楽園だ」
 タケシがみんなに言う。
「ふむふむ…。ここはいくつかのエリアに分かれているみたいだね」
 そのエリアの一つ目は、『ランドエリア』。陸地に生息するポケモンが飼育されているエリアだ。
 二つ目は『シーエリア』。水中に生息するポケモンが飼育されている。
 三つ目が、ここの目玉でもある、『スカイエリア』。鳥ポケモン達が飼育されているのだ。
「一日で全部を見るのは無理そうだね。見たい所だけを見ようか」
 デントの提案により、グループ分けをすることに。
 ランドエリアは、ヒカリ、シンジ、アイリス。シーエリアは、カスミ、サトシ、シューティ。スカイエリアは、残りの四人だ。
「ったく、何で俺までシーエリア行かなきゃ…」
 サトシは、カスミに連れられて、シーエリアに行くことになったのだ。
「良いでしょ、別に。どうせアンタはどこでも良いって言ってたし。それに、最後の日は、サトシと過ごしたかったし…」
「カスミ…わかった。一緒に行こうぜ」
 実はこの二人、いわゆるバカップルである。
 この中の幾人かは、この状況をよく思ってはいない。もちろん今も。
「さ、さあ、お昼に真ん中辺りのレストランの近くに集合だよ。場所は地図で確認してね」
 重苦しい空気に耐えきれなかったか。

 さて、まずはランドエリアの様子を見ていくことにしよう。
 ヒカリは、何から見るか、地図を眺めながら考えている。
 アイリスは、退屈しのぎにぶらぶらしている。
 シンジは、この状況に耐えきれず(飽きて)、
「…近いところから順に見ていけばいいだろ」
「………あ、そっか」
 やれやれ、これでやっと動ける。
 アイリスもホッとした様子。
 さっそく向かった先にいたのは、ケンタロスバッフロン
 お互い、檻越しに睨み合っている。
「あれ、暴れたりしないのかな…」
「なったら即行で逃げる」
 お次はふれあい広場。チラーミィ、エネコ、ミミロル、アチャモ、パチリスピンプク
「うわあぁ!!みんなカワイー!!」
 ヒカリもアイリスも、もうメロメロだ。
 その頃、そういう可愛い系のポケモンに興味の無いシンジは、その向かい側にある、凶暴なポケモンが入る所にいた。
 中にいるのは、レントラークリムガンサザンドラ
 もちろん、柵で囲ってあるので、互いの姿は見えない。もしかしたら、存在すら知らないかも知れない。
「とはいえ、やはり不安は不安だな…」
 少し苦笑して呟いた。

 一方、シーエリアの方はというと。
 ヘイガニの絵が描かれた、ドームの様な建物を前に、
「へぇ、シーエリアはこの建物の中なのか」
「外にも一応あるけどね」
「そんなことはどうでもいいわよ!早く早く!!」
 とにかく水ポケモンに会いたくてしょうがないと言ったところだろうか。
 サトシは苦笑いで、シューティは少し呆れ顔で、それを見ていた。
 入り口から、一行はいきなり感嘆の声をあげる。
 天井に、水ポケモンがたくさんいる。見れば、右にも左にも。
「トンネル型の水槽か…。普通とは違った角度でポケモンが見られるな」
「確かに。写真も撮りがいがある」
 案の定というか、シューティはデジカメを取り出し、写真を撮ろうとする。
「待って、フラッシュはたかないでよ。水ポケモンが驚くから」
「わかってます。そういうのは基本だから」

 スカイエリアは、珍しいだけあって、とても混んでいる。
 気付けば迷子、なんてことにもなりかねない。
 現に、小さな子供が何人も、一人で泣いたり彷徨ったり。
 そして、ここにもそんな、迷える子供が。
「……もしかして、これって迷子かも!!」
 しっかり者が三人もいるからと気を抜いていたのが元凶だ。
 ポケータイには、三人の電話番号も入っていないので、連絡のしようがない。
 一方、何故かシゲルも一人きり。
(まさか、僕も周りの子供と同じ状態?!)
 屈辱と絶望に潰されそうになったとき、遠くの方に、赤いバンダナを見つけた。
「っ!まさか」
 駆け寄って見ると、間違いない。ハルカだ。
「ハルカちゃん!」
「あ、シゲル!よかったぁ〜」
 お互いに見つけたので、まずは一安心。
「あれ、タケシとデントは?」
 シゲルは、何も言わずに目をそらした。
 そのとき目に入ったのは、大空に羽ばたこうとしても、網があって出られない様子のピジョットがいた。
「あ、いたいた」
「おーい。ハルカ!シゲル!」
 まもなくして、デントとタケシも現れた。

 で、そんなこんなでお昼。
「腹減ったぁ!!」
「もう、サトシってば、さっきからそればっかり」
 昼食を食べながら、感想を言い合う事に。
 ランドエリア組(?)は、ほとんど単独行動が多かったが、その分自分の見たいポケモンが見られたので、満足している様子。
 ミルタンクのモーモーミルクは格別だったと話すと、案の定ハルカが反応する。
 シーエリア組は、例のトンネル水槽のことや、水ポケモン達のアクアショーの事を話した。
 スカイエリア組も、楽しんではいた様だが、やはり混んでいるので、だいぶ疲れていた。
「さて、午後はまた別の所に行こうか。僕はランドエリアにするよ」
「よし、今度は俺はスカイエリアだ!!」
 そんな感じで、お昼は過ぎていく…
 と思いきや、
「…あ、あぁぁあぁぁぁあぁぁぁぁ!!!!」
 突然、タケシが何かを思い出したように、ものすごい大声をあげる。
 どうしたとみんなが聞くと、
「いや、今日は寮のみんなが留守だから、俺らが留守番しとかないとだったんだよ、な…」
「ゑ」
 さあそれからが大変。大急ぎで帰宅。
「せっかくの最終日に。しかも一番盛り上がってたところでなんなのよー!」
 カスミの言葉に同意する全員。

 〜後日談〜
「いや〜、にしても昨日は大変だったね…」
「しかも、バイトの人がいたから大丈夫だったって…」
 すると、シューティがあることに気付く。
「そういえば、僕らはトレーナーなんだから、休みも何も無いんじゃ…?」
 沈黙。



〜あとがき〜
ゴールデンウィーク過ぎちゃった…(泣)
しかも終わりが中途半端過ぎる、なんてツッコミしたら負けだと思っててください((